会長挨拶
世界で最も高齢化が進んだ高齢化最先進国の我が国では、超高齢社会の進展と共に在宅医療・介護の量的な拡大が見込まれています。そのような中で、人が生涯にわたって尊厳を持ち、充実感を得ながら生活しつつ医療・介護を受けるには、いつでもどこでも療養者と医療・介護者の「心がつながっている」新しいシステムが望まれます。
在宅医療・介護の現場で重要視されるべき療養者の健康情報や声を日々発信でき、それらを関係者がどこでも共有できるシステムとして、われわれは一般の電子カルテとは全く異なったコンセプトをもつ医療介護情報共有システムを開発し「電子連絡ノート」と命名しました。
「電子連絡ノート」は、クラウドコンピューテイングとiPadを活用し、療養者と医療・介護者との間で、健康情報のみならず互いの「心をつなげる」システムであります。
この「電子連絡ノート」が日本全国のみならず、超高齢社会を迎える世界各国で普及することを願うとともに、さらなる地域医療の発展に貢献して参りたいと願っております。
2014年 7月
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授
一般社団法人 電子連絡ノート協会 理事長
野本愼一